ある日、桜並木にちょうちんがついた時からわくわくはおっきくなって、
行く行かないに関わらず うきうき心待ちにしてた。
ごはんを食べおわって
ちょっと風邪気味のゆうくんの薬を買いに出た時
むこうから ドンドンと太鼓の音。
あっっっと顔を見合わせて 行こう!っと決めて、
ダッシュでお薬を買いにいって戻ってきた。
カメラと500円玉をポッケに入れて出発。
提灯があかく光る櫓と
まわりで踊るおばあさんやおじいさんや若いお母さんたちや 走り回る子どもたち。
ここに「住んでる」ひとたち。
だれもが今日のこの夜を楽しみにしていて、
盆踊りを練習したり、
町内会で準備をしたり、
浴衣を着せてもらったり。
わたしたちは まだ 外側からみてる。
子どももないし、地域の会にも入ってないし。
旅先のおまつりをみにきた感じ。
それでも こうしてふと秘密の花園みたいな地域の世界に触れて、自分も少なくとも5年は住んでる、と思うと、ここに立つ脚をじんと感じて「わたしは生きてるんだなぁ」とうれしくなった。
数年前には考えられなかったこと。
ずっと根付く場所はここじゃないかもしれない。
でも、いつか こんなふうに、
わたしにも、
「生きていく」場所ができるんだろう とおもうと
走りだしたいくらい わくわくした。