くうきのいろ: 2010-05-22

2010-05-22

ただいまフロム広州

初の広州出張。
今回は工場に入ってのサンプル進捗状況把握と追加サンプル依頼、それに工場見学が目的。

3年目にして初めて、今までの日々の仕事のいろんな仕組みが一つにかちっとはまった気がした。

生地工場と縫製工場の関係も、私が日々パソコン上でつながってた人々の顔も、実際見ることによって、すべてが現実の中のものや人になりました。

糸一本一本整理して生地に編みたてていく現場や、染色現場、出来上がった生地に加工を施していく過程、プリントする過程。そしてそれらすべてを通って出来上がった生地を検反して反にしていく過程と、それと同時進行で行われる様々な品質テスト。
ほとんどすべて人の手で行われていた。
うだるような暑さの中。

私のコメント一つの重さを実感して、身が引き締まる思いがした。

縫製工場しかり。
最後、工場を後にするとき、門の前に若い男女の行列ができていた。
なんだろう?と見ていると、工場で働きたい人たちが面接待ちで行列してるとのこと。
なんだかぞっとした。
中国の格差社会のことも、こんなひよっこなのに、彼らの働く世界の中での自分の立場のことも。


中国転勤の話の意味がやっとつかめた。実感をもって。
やりがいは今の数倍あるだろうし、語学力や交渉力も格段に力がつくだろうと思った。

世界を今よりきゅっと身近に感じるだろう、とも。


私が大学の頃望んでたのと道は違うけれど、同じベクトル上に今いることを幸せだと思った。

だから、早くもう身を放したいとばかり思ってたけど、あの話が本格化するギリギリまで、今の世界でできる限界くらいまで 私の力と経験を積みたいと思った。
あと数ヶ月ならその間で。

やっぱり3年目に入ってからとたんに、蓄えがある程度貯まってきて、点と点がつながるような感覚を覚えることが多い。
とても楽しい。


今回の出張は本当に貴重な経験をさせてもらいました。