くうきのいろ: 2010-04-05

2010-04-05

日の出町にて。浄化。

土曜日。

日の出町へ。

ほんとに高架下とその下の建物の隙間という不思議な空間。
踊る人は観る人よりまた一段高い場所で、立つと頭を擦りそうなぎりぎりの高さ。

今から、という区切りもなく、ここが観客席、という区切りもなく、とくとくとぅるとぅる もうはじまっていて、少し違う空気が流れていた。
はじめのうちは、自分がまとう空気と 一段上の場所に流れる空気の質と匂いが違うことに違和感を感じた。

でもしばらく、ぜんぶの力を抜いて 観るとはなしにただその場の空気に身を委ねたら、ふぅっと、ある一瞬から、わたしの空気もそこのそれに合った。

そうすると、あとはただきもちよかった。

途中まではストーリーを読み取ろうとしてみてたけど、ストーリーを頭で理解するよりも からだの感覚でこの場のぜんぶの空気を味わうほうがいいや、と思って、ただひたすら観ていた。


かおりさんは、まったくうまく言えないけれど、過去現在未来すべて含めて存在する「時」と「場所」、光や音や匂いの「記憶」そのものだ、とおもう。
踊るその姿と纏う空気がすべてを物語る。
物語る、というか、そのもの。
溶けている。
あれこれふさわしい言葉を考えてても、このひとことに尽きる。

観てるわたしのからだをそよそよと風が通り抜けていくみたいに、いろんな今までの景色と記憶が身体中をかけぬけて 血が巡るようだった。

なんだか、浄化されたみたいだった。

すごくきもちよかった。