くうきのいろ: 2010-01-23

2010-01-23

お絵描き

絵を描くのがあんまり得意じゃなくて、どうしても思うのとはかけ離れてしょぼくなるのがいやで、専門学校にはいってデザイン画を描かなくちゃいけなくなった時にはどうしようかと思った。

たくさんたくさん練習したら、おんなじポーズはそれなりに描けるようになったけど、別の角度、別の仕草はムリだった。

仕事するようになったら、スタイル画を描くことはなくなり、平面図に近い絵を描くようになった。
最初、平絵のごまかしきかなさと慣れないカットソーの作りに辟易とした。

絵を描くのは好きなのに、でもそれは、たぶん私は「手が知ってる範囲の絵なら描くのが好き」なんだろな、と思って諦めてた。
今 こんなとき 絵が描けたら、とおもうことが多くても、もやんとした線だけ描いて そのぱっとしなさにがっかりしてた。


でも何年か前から ゆうくんへの置き手紙を書き始めてから、なんだか変わってきたらしい。
小さなたぬきの絵が、いきいき動き回るようになった。
それは不思議な感覚で、私が試行錯誤しなくても、手が勝手にするする動いて、たぬきが自分で紙の中からむくむく現われてくるみたいに気付くと そこにいる。
飛んだり跳ねたり踊ったり料理をしたり。


おととい、ゆうくんにスケッチブックをもらった。
ひとつ 自分のなかの苦手意識とりさって、描きたい絵をたくさん描いてみたくなったから。

イラストっぽくなったっていい。しょぼくたっていい。
描きたいだけ描いてみよう。
そう思って。


昨日の夜、ゆうくんの帰りを待ちながら、机に向かって絵を描いてみた。
こうしたいのにこれは違うあれも違う、そんなこと思わずに ひたすら描きたいものをどんどん紙のうえにちりばめていった。
描きながらふと、「あれ?この感覚、子供の頃以来の感覚かも。」と思った。
ただ 絵を描きたいから描く。
みられたい雰囲気にしたいのにならないジレンマもなく、ただただ描きたいから描く。


すっごく楽しかった。
いっぱい描こう。