くうきのいろ: 2010-08-13

2010-08-13

おさいふ

今日 仲のいい生産部のおんなのこに冗談めかしてにやりと言われたひとこと。

「さなえちゃん きちんとしてそうなのに
 おさいふがあれだからなー。イメージちがうよー!」

ん?

わたしのお財布はヴィトンの黄色のエピ。
高校生の頃 お父さんがおみやげで買ってきてくれたもの。
つまり 10年は軽くこえてる年代物。

ところどころ 隅のほうが 色がはげてしまって地の皮の色がみえてしまってはいる。

でも すごく気に入って あんまり変えようと思ったことがなかったけど。

けど!
女の子の視点はすごい。
普段 仕事中、おさいふはカバンの中に閉まってるから 絶対見えないのに
いつかのとき、ぽろんとカバンから出てたのをどうやら見られてたらしく、
席をはずしてたわたしが戻ってくると、席のまわりは わたしのお財布の話題でもちきりに。

しっかり見られてたみたいです。

うーん おそるべし、「女子」(あえて)。


今日 はじめて、「おさいふ かえよっかな」と真剣におもいました。

でもきっとなかなか私のことだから 変えれないんだろうなあ。
愛着わくと すりきれても持っときたくて 捨てられない。

変えるなら秋はだめね、春じゃないと、とか いろいろもう言い訳考えちゃってるし。


うーん 
でも やっぱり 印象は大事だなあ、とつくづく思った今日一日。

このこに変わるお財布をじっくりさがしてみようかな。真剣に!

今日という日に

今日、ひとつ、今まで数ヶ月 こころのうちに秘めてたことが公になりました。

新しい世界へ 脚を向けるときが近づいています。

こころは二分。

そのどちらも正直なわたしの気持ち。

実の世界か、わたしの「世界」か。

今までその境界線の曖昧でぬるい気持ちいい中で数ヶ月過ごしてきたけど、その時はふいに訪れた。

決意から長くかかりすぎて、正直気持ちは急激にはシフトできてない。

だけど、これはわたしが選んだこと。

望んで選んだこと。

未練はある。

だけど、そうしたかった。

守られなくなったときの不安感を今はまだひたすら感じるだけ。


人生は今からなんだろう。

そうでもないと思ってたけど、相当の覚悟で自分は向かい合った2年半なんだと知った。

自分一人では想像もし得なかった規模の、世界の動きの渦中にいた。
自分のデザインした洋服を数千人の人が毎日扱い、そうして作られた数十万の、時には数百万の洋服を世界へと届けられた。

それはやっぱりわくわくすることだし、そこにいる醍醐味だと感じてた。


これからは 一人の人を、その夜限りでもいいから、誰よりも美しく輝かせて、その舞台を見た人のこころにずっと残り続けて生きるちからに沿えるような、そんな洋服を作りたい。


やっとやっと、こうして言葉にできるようになった。