くうきのいろ: 2010-11-22

2010-11-22

収穫

出発前から 行ってみたくて 場所を調べてた、
Fisher Hawaiiという文房具の卸やさんと、Fabric Martという生地やさん。

Fisher Hawaiiは 街のはずれ、すこし柄が悪くなりそうな場所に どどんとあって、
雰囲気的にはほんと、倉庫。
宝探し状態で 一列ずつ、じっくり見ていった。
たくさん 収穫あり。
綺麗な色のファイルや、タグや、領収書とか。
文房具やさんが開けそうなくらい たくさん買い込んだ。

Fabric Martも バスでいくような、少し離れた場所にあった。
入るとずらりと並ぶ、アロハ柄の生地。
雰囲気は日暮里のトマト的な、どさーっといろんなものがある感じ。
膨大な量の中から 真剣に探し出した。
で、気づいた。
アロハ柄、わたしのずばりど真ん中かもしれない。すごく個人的趣味かもだけど。
もちろん すべてではないけれど。
とぼけた、ふざけた柄や、大柄の花柄、鮮やかさとシックさの入り混じる色使い。
どれもこれも欲しかったけど、あんまり買うと重くて大変そうなので
絞りに絞って6種類、スカート用に2ヤードずつ。
たのしみ。すごく。

 地引網してるみたいなハワイアンたち

めでたい雰囲気、綺麗な色のレイ柄

いかにもなハイビスカス柄
  
デッドストックの花柄の生地とか

あと、ハワイアンのCDをいくつか。
コナ空港に送ってくれるタクシーの運転手のおにいちゃんが、ラジオから流れるのに合わせて歌ってて、その適当さと陽気さがすごく印象的だった。
そのあと、即効 視聴して、3枚選んで買ってみたら、すうっごく気持ちいい。
今日は一日 エンドレス。
Keali'i Reichel
ふわふわたのしい

Hawaiian Style 5
ひたすら陽気

KAUMAKAIWA



16年ぶりのステーキと動物園

12歳の春。
お父さんに家族旅行でハワイに連れて行ってもらったのが ハワイの唯一の記憶でした。


生の英語に触れたのもそのときが生まれて初めて。
海へ行くとき、ホテルに迎えにきたタクシー(どでかいリムジンでびっくりしたのを憶えてる)に乗ると
運転手のおじちゃんが「How are you?」と聞いてきて、
あまりのことに 頭がショート。英語だ!英語だ!!と思って あせりまくって、
たしか アイムファイン サンキューっていうんだったよな、と
『小学六年生』付録のドラえもんの英会話の漫画を思い出すだけ思い出して、てんぱりすぎて
「ハ、ハワユ」と間抜けな返事をして、あとから「なんでおんなじこと返しちゃったんだろう!」と恥ずかしくて仕方なかったのを憶えてる。




そのとき、お父さんに連れて行ってもらったのが、Chuck's cellarというステーキやさん。
薄ぼんやりと、薄暗い店内や、お皿の上の大きなステーキのことを憶えてた。
今回、出発前から そこに行きたいなと場所を地図にも書いて、実際に行ってきました。


感慨深かった。ひたすら。
まさか、小学六年生のわたしは、16年後、旦那と一緒に新婚旅行で来るとは想像もしてなかった。
1回目は、お父さんとお母さんに守られて 妹とおいしいねおっきいねと無邪気に食べてたのに
2回目はもう大人。
おいしかった。すごく。




もうひとつの感慨深いポイントが ホノルル動物園。
朝、まだすこし朝の空気が残る中、4人でホテルの近くで朝がゆを食べて、そのままお散歩をかねて歩いて動物園に行ったんだった。
フラミンゴが美しくて、ゾウガメがのっしりとおもしろくて、
ミーアキャットの発音を知った場所だった。
私と妹の前に外国人の子どもたちがいて、「Meerkat! Meerkat!!」って言いながらみていて
その発音がなぜかものすごく魅力的に聴こえた 私たちは、
そのあとしばらくその真似をしていた。
(そして16年経った今でも ミーアキャットっていうと 自動的にあのときの記憶に戻って ついあのときの子たちの発音を真似したくなってしてしまう。)


そのミーアキャットも 変わらずいた。


やっぱり どうしてもものすごく感動した。
ひとりでも 口走ってしまいそうだったもの。というか、言ってしまったもの。




子どものときの記憶 ひとつひとつが わたしをつくってるなあ、とやけに実感した。





ハニムン/ マンタの夜

ハワイ島、どこへ行っても からだの中を透き通った空気が駆け抜けて きれいになる感覚を味わいました。
驚いた。


マウナケアの山頂では 夕陽の方角へ向くと、からだが震えるほど 涙が勝手に流れて止まらなかった。
自分でも よくわからなくて ただただ涙を流しながら 夕陽から眼が離せなかった。


夜の海でマンタと泳いだ時も。
現地英語にびびりまくりながら(なんでも語尾に hey, bodyってつくから なぜだかこわい)
ぼいんぼいん上下に揺れまくるボートで 沖まで連れて行ってもらい、
人生初のウェットスーツを着て、シュノーケルをつけて、夜の海に浮かんだ。
状況的にはけっこうこわいシチュエーションなはずなのに ひとつもこわくなかった。
大きなものに抱かれて安心するような感じだった。
ビート板みたいなものにつかまって ふわふわ浮いて、
顔にはシュノーケルをつけて 海の中を覗いていると、
雪みたいに光に照らされたプランクトンがあたり一面に広がる。
しばらく 光でプランクトンを集めながら そのまま海に浮いてると、来た。
夢のように大きなマンタ。
海の底のほうから ひらり ひらりとはばたきながら、くるり くるりと宙返りしながらあがってきた。
そして 何度も 顔すれすれのところや足すれすれのところを 大きな口をあけて ふわあんと通り過ぎていった。
恐怖心がまったく出なくて、
通りすぎる瞬間は 特に ほんとうに夢の中のようだった。
少し船によった気持ち悪さもその瞬間だけはどこかにとんでいき、からだの重力もなくなったかのような、
ただただ わたしの魂だけがそこに浮かんでるような、そんな気がした。




アカカフォールズという滝でも、ワイピオ渓谷でも。


とにかく、大きかった。
すべての力も存在も。


カメラなんて敵わないってわかってるのに つい、ね。

ハニムン/ 神様の土地

13日から9日間、ハワイへ行ってきました。


メインはハワイ島。


新婚旅行=ハワイ、っていうのを ふふんと鼻で笑ってた自分はどっかにおいて。


気づくと2年くらいずっとハワイ島から呼ばれていて、
つまり どこを見ても、何を読んでも やたらハワイ島に行き着くので、そういうことだ、と。
時期的にも当初計画してたスウェーデンやギリシャは寒い、ということで、
予定外だったハワイ島への旅が 新婚旅行という名目で実現。




ハワイ島は 素晴らしかった。
朝日とともに一日が始まり、夕陽とともに一日が終わる。
自然の方が 人間よりも大きい。圧倒的に。
存在も、持つエネルギーも。


アイルランドの果ての島、アラン島と似た空気感でした。
不思議だった。
だって、北の果ての島と、南の島。
気候も植物や動物も全然違う。
だけど、そこに流れる空気が似てた。すごく。
ぴしりと張りつめた糸のような 簡単に侵されない気高い空気感。
東から昇り 西へ沈む太陽の力のもと、絶え間なく繰り返される 自然の摂理。
神という存在が なんの疑いもなく すんなり受け入れられてしまう地。


おんなじ地球に あんな時間の流れ方をしてる場所があって
今 この瞬間にも 変わらず 波が打ち寄せて、
二度と同じ形のない波の形ができては崩れ、を繰り返している、っていうことが やっぱり不思議。



本当に本当に美しかった、マウナケアの山頂からの景色