くうきのいろ: 201005

2010-05-31

ハワイ?

なんだか最近 ハワイ、なのです。

したいこと、行きたいとこ、会いたい人、
不思議なことに そういうのは 思いはじめると
全部しりとりみたいに 日常の中にちりばめられはじめる。

どこをみても そこにつながる言葉や景色や想いで溢れてくる。


今、それがハワイなのです。
よしもとばななの「サウスポイント」を読んでから。


ショッピング、っていうミーハーなイメージだけがあったのに いまはちがう。
できればオアフ島よりハワイ島にいきたい。
車に乗って 土地の濃度が濃いところにいきたい。
思いっきり その場所が持つ力を感じたい。


アイルランドのアラン島にいったときみたいに。
あそこは 今までの人生の中で 一番地球の声を聴いたところ。
神という存在を当たり前のように感じた場所。

海辺の、砂浜ではなく 丸く角が削られた石が転がる海辺に腰をおろしてると
波がざーんと打ち寄せ、ひいていくとき、
ころころころころー と石同士がころがりぶつかる音が
座っているお尻から からだじゅうに 響いてきた。

ざざーん
ころころころころー
ひたすら それを繰り返す。

果てのない海を目の前に腰をおろして、
それ以外なにも聴こえない、静かで厳しい自然の音を聴いていた。

なんで 神がいない、なんて思えてたんだろう、と そのとき おもえた。
ここには いる、と。


そんな場所な気がするのです。
ハワイは。

いきたいなあ。

2010-05-30

大好きな先輩と ふわっふわのほっぺと

数日前に、大好きな中学時代の先輩からメール。

「凛太朗も3ヶ月になったよ。元気?」と。

妊娠・出産の間、会えてなかったし、連絡も途切れてたから すごくひさしぶり。

私が中学2年生のとき、高校1年生から剣道部に入ってくれて、それ以来のおつきあい。
当時すきだった人の相談、進路の相談に始まって、
一足先に東京の大学に行った先輩に 手紙で大学進学へむけての相談をしたり 家の相談をしたり。
とにかく 定期的に文通を、夏休みに先輩の帰省中に会えば何時間でも喫茶店で話をしてた。
私が大学進学で東京に来てからは、月に一度のペースで週末お泊まりをして、
いろんなところへ遊びに行ったり、てんこもりの食材をスーパーで買って たくさん料理して たらふく食べたり。
お酒ではあんまり人より弱くない私の数倍強い先輩とだから 気を許して これ以上飲めないってくらい飲んだり。
お泊まりするつもりじゃなくても、会って遊んで 居酒屋で晩ごはん食べてるともっともっと話してたい!と離れがたくなって、そんな頃に『今日、泊まってくでしょ?』と誘ってくれて いつもおじゃましてた。
特に大学生活2年間ほどは、一人暮らしが寂しくて、先輩にひと月に一回会えるのを頼りにして過ごしてた。

大学受験も 大学という場所や東京というところがどんなところかも、
スタバを初めておいしいと思ったのも、HUBで初めて飲んだのも、高田馬場っていう場所を知ったのも、就活がどんなものかも、全部先輩が教えてくれたこと。
数え上げればきりがないや。
とにかく まっすぐに眼を見つめて 冷静に話をきいてくれて、話すのが上手でない私の話の芯のまん中のところを すっと掬いとって理解した上でくれる言葉は、いつも誰の言葉よりも信頼できた。
いつも変わらない 背筋がしゃきっと伸びた生き方をする、憧れの人でもあった。
あった、って過去形じゃなく、今でも。


その先輩からメール。
家におじゃまさせてもらうことに。


チャイムをならすと ぱたぱたぱたと足音。
腕には小さな小さな赤ちゃん。

とにかくかわいかった。
ふわっふわで、表情が一瞬一瞬でくるくる変わっていく。
泣いたり笑ったり、赤くなってむずがったり。


凛太朗くん、という 信じられないほど ふたりらしい ものすごくいい名前。

うーうーとなんか一生懸命話してる凛太朗くんに へーぇ!ほー!よかったねーと答える先輩。
ああ、おかあさんだなあ、ついに。あれだけ子どもほしいって言ってたのがほんとになったんだなあ、と きゅうっとなった。

大変だろうけど むりなく いつも通り たんたんとしゃきしゃきと活き活きとしてる先輩。
少し筋肉がついた腕が 『お母さん』っていうのを物語ってた。
とても かっこよかった。


ふわっふわのほっぺの凛太朗くん、
これからが楽しみだねえ

2010-05-29

うれし泣き

今日は朝から新宿西口店にて店舗応援でした。



1年ぶりくらいの店舗応援だったから 向かう電車の中から もう ちょっと緊張。
ひとりだけだったし。
売り場に出るようなスケジュールになってたし。

とりあえずついて、挨拶もそこそこに荒れた売り場の商品整理を頼まれる。
売り場内の特有のあのてきぱき感に ちょっとむずがゆくなったり。

朝礼に向かう途中、1階をぐるり見てまわると、なんとレジ脇最高の場所に私が作ったTシャツがずらり吊られていました!
コストが合わなくて、全店展開はむずかしい、けど大型店でやろう!ってことで、
Tシャツにしては破格の1990円展開の商品。

『いつ入るんだろう…??』といつも気にかけてたら、こっそり先週ネットストアには写真が載ってたやつ。
他に担当してるのはいくつもあるけど、どーうもこの商品に関しては思い入れが強くって、ものすごく心配してたのでした。

ネットストア上では扱いが小さくて、そうだよな だって大型店だし1990円だし、って思ってたから
だから尚のこと、店頭でそんないい扱いをうけてることに びっくり仰天。
「どうか 売れてくれますように…」と 本気で手を合わせて祈りたい気分でした。

朝礼ではっとみると、かわいいスタッフがひとり、そのうちの一着を着てくれていました。
ちゃんと かわいく自分のを着こなしてる人をみるのは 実は初めて。
それだけで感動。


仕事は、売り場にでるどころか、一日中、地下のバックルームにこもって商品の品だしでした。
すっっごい疲れた!
脚がぱんぱんになって。
ときおり、つま先立ちになってバレエのストレッチしてみたり。

みぃが午後に来てくれるっていってたから 店にでれないと会えないなあ…と心配してたのが的中。
どうしよう、と思ってると、午後一番、フィッティングルームからものを取ってきてとの指示。
人の脇を『失礼します』といいながら 身を屈めて がらがらがらーっとコンテナを押してると、
ふと目の前の人のカバンに見覚えが。
「あれ…??このカバン、なんかみたことあるなー?」と顔をあげると すみませんとよけてくれたその人が妹でした!
わあ!会えた!!と思ったのもつかの間。
まさかそこで立ち話もできないから とりあえず目で会話しながら、そのままがらがらがらーっとバックルームでひきあげる私。
奇跡的なたった2秒の遭遇。

そして その後、一度も売り場に戻ることなく、またひたすら品だし業務へ…

せっかく長い時間かけて 大嫌いな新宿へ来てくれたのに ほんと申し訳ない、と思いながら夕方の休憩を迎えると。
携帯をみると なんと休憩時間にあわせて、今度は彼と一緒に1階にきてくれてるとのこと!
慌てて1階まで行くと、にこにこ待ってくれてるふたり。
おみやげを渡して 10分弱話しただけで ほんとにほっこほこに和みました。
みぃ、しんごー、わざわざ来てくれてありがとう。


そして迎えた終業時間。
お母さんと電話をしながら、1階の、朝の自分の商品が並ぶ棚へ直行。
と。
ない!
朝 あんなにたっぷりハンギングされてた商品が ない!2型とも。
1型はLサイズが数点のみ。色も欠けてる。
もう1型、特に思い入れが強い方はMサイズのブルーを残して完売。
電話をしながらその光景を見たとき、思わずお母さんに「ないよー!」と報告。
電話の向こうで きらっきらした声で喜んでくれてる声のおかげで、
なんだか最近の失敗ばかりしてた後悔の1週間が洗い流されるようで、嬉しさがこみ上げてきて 涙眼になりました。


初商品、ではないにしろ、思い入れ強い商品としては初のもの。
この喜びは ならでは、という感じで、味わえたことがほんと しあわせでした。

2010-05-28

豆苗ぐんぐん



2週間前くらいに買った豆苗の袋に
「切り取った根を水にひたすと、1週間ほどで収穫できます」と書いてあった豆苗。

それまで根は普通に生ゴミだとおもって ぽいぽい捨ててたから びっくり。

さっそく小さなタッパーに水を張って、そこにすぽんと根っこをいれて、
毎日水替えをして2週間。

全然1週間で食べれるくらいには育たなくって、
2週間たつ今 こんなひょろっひょろのが数本。

うそつきー!

って思わなくもないけど、でも毎日起きたり帰ったりしたら 少しづつ伸びていってるこのこが
いつのまにか ちょっと愛しい。

おお、今日も伸びてる!と思って、くふっと嬉しくなって、水換えをしてやる。

今まで”絶対丈夫です!”と言われたワイルドベリーも数日で枯らし、
枯れるはずないと言われ買ったガジュマルも かわいすぎて水たくさんあげてたら ああっというまに根腐れさせたり 
植物育てることに関しては散々なわたし。

だから 無事 ぐんぐん伸びてくのを見てると
おお できるじゃん、わたし、とちょっとうれしい。
話しかけたくなったりして。

生きてるものが部屋の中にあるのは そこからキラキラしたつぶが沸き上がってるみたいで元気がでる。

2010-05-27

カナダへ旅立つ人

一年後輩の子の送別会。

話してると 大学時代に戻った感覚。

生きる舞台が地球儀。

国境なんて、あってないに等しい感覚。

自分という輪郭がはっきりしていれば、どこへいこうとそこが居場所。
国という仕切りは、便宜上あるだけ。
求めるは、自分という個が認められ 個性があることが当たり前という居場所。

住みたいという想いはまだある。
でも 憧れではない。

私は選んで今日本にいる。

2010-05-26

ありがとう

ものすごくひさしぶりに りっちゃんと電話。

1年以上はなれてたけど
近しい道の上で 転んだり起き上がったり 泳いだり滑ったり 波に乗ったり。

忘れかけてた、というか、摩耗されていく 大事な大事な感覚を
ささささっと埃を拭き取ってくれたみたいに
今 すっきり。

ありがとう!

2010-05-25

まっすぐ立つ

駆け込みバレエ。

会社を出る直前にかさなった 自分のミスに どうしようもなくへこんでしまってたけど
全部振り切るように飛び出して向かった 今日のレッスン。

ストレッチを入念にしてるうちに 余計な心配ごとや考え事が頭から抜けていって
だんだんと からだへと意識がむいていった。

脚の筋肉、筋の向き、足先の形。
手の形。腕の向き。肘の向き。

先週 火曜日に泣く泣く逃したときに、自分で鏡の前で練習したときに はっと一瞬、
光のしっぽをつかんだときの感覚を思い出しながら。

首とデコルテを綺麗に見せる、という意味が すこしだけわかりかけた感覚があったから。

あとは 前回のレッスンのあとに居残って教えてもらった、正しい基本の立ち方を一番に気をつけた。

自分は姿勢もよく、まっすぐ立ててる、と思っていたのに
実はすごくお尻が出てるって、先生に言われて知ったんだった。
やっぱり反身なのと、腕のつき方がかなり後ろっていうのが影響してるのか、どうしても背中から腰にかけて弓のようにしなってる。まっすぐいい姿勢で立ったつもりで立つと。

内股に意識を集中させて、きゅっとしめて。
腹筋の下のほうをひっこめて。
肘と腕の形を綺麗にかたちづくって。
ひとつひとつ 順番に直していって、鏡で横姿をチェックして。

なんとなく 落ち着きどころがわかったような気がする…とおもったころに
手を離してバランスのポーズのレッスンへ。

いつもはほんとにぐらぐらぐらぐら 足下もふらふら落ち着かなくて
どうしてもバーに手をかけてないと立てなかった。
のに、今日はその気をつけてた姿勢を保って すうっと脇から上へひっぱられるように手を上げると、なんと 立てた。
しかもぐらつきなく。

と、そのとき ちょうど先生が横を通って
「いいね!まっすぐですよー」と褒めてくれた。

あ、これか、と またひとつ、ピースが増えた気がした。
すごくうれしかった。

バーレッスンのひとつひとつのバランスを しっかりたたきこんでいきたい。
『筋がいいですから』と前にいってもらえたそれが本当になるように。

早く 自由に手足を動かせるようになるように。

映画をみよう

今日 ポストにはいってた毎月来るJ COMの冊子を久しぶりにあけてみた。
いつの頃か、どうしても 4メーターはあるんじゃないかってくらい ながーいJ COMのケーブルを見るのがいやで、はずしてしまったけど、またつなぎなおそうかな。
あれさえあれば、ビデオやさんに行かなくても いつでも気が向いたときに、のんびり家で映画が見えるんだもんなぁ。

(それにしてもあのケーブルだとか、パソコンのコードだとか、USBコードだとかを好きになれない。
部屋の中のもので一番醜いとおもってて、それに我慢しきれなくなっちゃったのです)

飛行機の中でも 何が一番楽しみって、好きな映画を好きなだけ選べてじっくり腰をすえて見えること。
前は(っていってももう10年以上になるのかもしれないけど)全員が大きなスクリーンでおんなじ映画を見るしかできなかったのに、進歩ってすごい。
自分で見たい映画を選べる個人用モニターつきのタイプの飛行機に初めて乗ったのは、たしか大学4年の夏、アイルランドに旅したときだったと思う。このとき、席についたときに、ものすごい衝撃を受けた。「なにこれ!!」って。
あんまり楽しくて、14時間くらいのフライトがまっったく苦にならなかった。
3本くらい観て、気づいたらあと2時間弱で到着、と時計を見て思ったときに、目を疑ったのを覚えてる。

今日、写真が綺麗でいつもほれぼれと見る方のブログを見てたら
「プール」が紹介されていた。
あ、今日は”映画見よう”を誘われてる日だな、とおもった。

今週末に、あのケーブルひっぱりだして、もう一回つけてみよう。

2010-05-22

ただいまフロム広州

初の広州出張。
今回は工場に入ってのサンプル進捗状況把握と追加サンプル依頼、それに工場見学が目的。

3年目にして初めて、今までの日々の仕事のいろんな仕組みが一つにかちっとはまった気がした。

生地工場と縫製工場の関係も、私が日々パソコン上でつながってた人々の顔も、実際見ることによって、すべてが現実の中のものや人になりました。

糸一本一本整理して生地に編みたてていく現場や、染色現場、出来上がった生地に加工を施していく過程、プリントする過程。そしてそれらすべてを通って出来上がった生地を検反して反にしていく過程と、それと同時進行で行われる様々な品質テスト。
ほとんどすべて人の手で行われていた。
うだるような暑さの中。

私のコメント一つの重さを実感して、身が引き締まる思いがした。

縫製工場しかり。
最後、工場を後にするとき、門の前に若い男女の行列ができていた。
なんだろう?と見ていると、工場で働きたい人たちが面接待ちで行列してるとのこと。
なんだかぞっとした。
中国の格差社会のことも、こんなひよっこなのに、彼らの働く世界の中での自分の立場のことも。


中国転勤の話の意味がやっとつかめた。実感をもって。
やりがいは今の数倍あるだろうし、語学力や交渉力も格段に力がつくだろうと思った。

世界を今よりきゅっと身近に感じるだろう、とも。


私が大学の頃望んでたのと道は違うけれど、同じベクトル上に今いることを幸せだと思った。

だから、早くもう身を放したいとばかり思ってたけど、あの話が本格化するギリギリまで、今の世界でできる限界くらいまで 私の力と経験を積みたいと思った。
あと数ヶ月ならその間で。

やっぱり3年目に入ってからとたんに、蓄えがある程度貯まってきて、点と点がつながるような感覚を覚えることが多い。
とても楽しい。


今回の出張は本当に貴重な経験をさせてもらいました。

2010-05-21

広州二日目の朝

2010-05-16

近江屋洋菓子店へケーキを食べに。

お昼すぎ、起きてきたゆうくんが一言。

「近江屋にケーキたべにいく?」

ここ最近 なにかと『ケーキ食べたい』といっていたわたし。
昨日も雑誌を整理しながら、甘いもの特集のページをみて「ケーキ たべたーい」を連呼してたのをしっかり覚えてくれてたらしい。

どこのケーキやさんのより大好きな近江屋のケーキ。
ホワイトデーに 突然 配達で、かわいくて素敵な包みに包まれた ホールのバームクーヘンが届いて以来、行きたい思いが募ってた上に、ものすごく偶然にも 昨日6月公開の映画「flowers」のトレーラーを見てたとき、『絶対近江屋だ、これ』とある場面を見てて話してたから、今日のひとことは もう ものすごくストライクでした。
いろいろぴたりと呼び合って はまった感じ。

いそいそ支度して、本郷へ。
意外と電車だと近い。

あまりにひさしぶりすぎて、勘をたよりにお店に到着。

しんとした店内。
天井が高くて蛍光灯の青白い光の がらんとした雰囲気。
その中でもくもくとてきぱきと丁寧に 背筋を伸ばして働いている女性の店員さんと、対照的に 曲がった背で ひとつひとつを正確に仕事をする、白シャツがまぶしいおじいさんの店員さん。
ああ、これこれ。この変わらなさが大好き。
きもちがすうっと ニュートラルな場所に落ち着いていくのがわかる。


カウンターでケーキを注文。
わたしはフランボワーズタルト。ゆうくんはなにかなと思ってると「ミルフェとー…チーズケーキを」。
わわ!2個!
なんだかちょっと贅沢で 一気にうれしくなった。

喫茶コーナーの、フレッシュフルーツジュースとボルシチ。
いくらいただいても500円といううれしさ。

ボルシチが 今日はたっぷり具があって、ごろっと大きなじゃがいもとにんじんがとろけるくらいにやわらかくて、お昼を食べてなかった私たちはケーキの前にたくさんボルシチを食べました。
ゆっくり煮込まれて じんわりやさしい味。


おかわりして2杯食べて、さて、とケーキ。

大好きないちごのフレッシュジュース。


フランボワーズタルトとチーズケーキ

チーズケーキはめずらしい形だった。
普通のスポンジの間に、チーズのムースのようなのがはさまれてるタイプ。

ミルフェ

ざくっと上から全部の層を一気に食べようとしてフォークを刺したら、案の定 ぼろっとくずれて こちらに飛んできたから大慌てでキャッチ。…と思ったら スカートで受けてた。
うーん、なんでこういつもどんくさいのか。


いろんな家族がそれぞれケーキやプリンを注文して、うれしそうに食べてた。

ガラス張りの入り口から差し込む光が いかにも のんびりな午後 という光で、
おなかも満ちて しあわせな気持ちになった。

やっぱり大好き。
近江屋洋菓子店。

2010-05-13

花屋さん

今日は朝から 花屋さんに寄ろうときめてたから
会社でて それを思い出したとき
なんともいえない すごく楽しい気持ちになって うきうき乗り換え。

気づいた。
花って 生活のゆとり。
ちょっとした贅沢。
だって なくても困らないもの。
でも『花を買おう』と思ってると 今日は駅を降りてから見える景色がちがってた。

なんだか きもちのなかに焦りがない。
いつもなら せかせか歩いて自転車にのって、あれこれ帰ってからの手順を考えながら猛ダッシュで帰るのに、
今日は 駐輪場までの道のりでさえ ゆったりした気持ちであるいて
いつもなら シャーっと駆け抜ける道路も おやすみのときみたいに半分鼻歌まじりなくらいのんびりこいだ。

道路脇の景色もひとつずつ記憶にのこってるし、
すれ違う人にも のいてよ!っていう気持ちは微塵も起こらず、
ふふふーんという気持ちで。

普段どれだけ せかせか 気持ちを切り詰めてるのか。笑える。

花屋さんは薔薇だらけだった。
いろんな種類の、色とりどりの。

かわいいなあ、と ころんと小さめな花がたくさんついてるバラを眺めてたら
「これはめずらしい種ですよ」とお店の人。
じゃあ、とそれと、似たような とてもきれいな、赤ともピンクともオレンジともつかない色のバラを 合わせて買った。


部屋に花があるっていい。
生けてるその空間から ほんわりと霞むような あったかい粒つぶが溢れてる気がする。
アロマパヒューマーみたいに。

2010-05-12

会社で初めてのミシン

いまさら?っていう感じだけど、そういえば ほんとに会社入って 初めての会社のミシン。

今日はフリルの図案をなんとしても考えなきゃ、と昨日の夕方 リサーチにでかけた甲斐あって、朝から頭にあった形をまずは紙で形づくった。
今まで どうしてだか会社でデザイン、となると、どうしても紙上だけで、もっというと「絵」だけで終わらせようとしてきた。
そして毎回、「なんでここだとこうしちゃうんだろう?自分で自分のための服をつくるときは、あれこれ布で試行錯誤するのに。」と半分後悔、半分反省の気持ちで振り返ってた。

今日はそれが無意識にあったからなのか、でもまったくそれは意識せず、
『作りたい、かわいいものを」っていう気持ちだけが頭にあって、
だから だったら自分で『見える』形にしてみないと始まらない、と ただただ無心におもうばかりだった。

パターンの上でまずは軽くパーツパターンをひいて 紙でフリルをつくってみる。
気づくと これでもか、というほど卒コレのときにつくった、ぐるりの円をつかったパーツになってて、ひとり笑えた。
やっぱ すきなんじゃん。
ものすごい自然にそのかたちが出てきて おかしかった。

よし、これにしよう、という形ができる。

それを持って、まずは先輩に見せてみた。
「ちょっとご相談なんですけどね」というと「よこっち、部分縫いつくってみたら?」と先に言われるから
「いや、その前に、まずは紙でやってバランスみたんですけど、どうですか?」と2つ折りにしてたパターン用紙を広げると、平面のパターン用紙の上に、 ふりふりふりと波打つ紙のフリルが飛び出す絵本みたいに広がった。
それをみて、一瞬息をのんだかとおもうと 大笑いする先輩。
「のっぽさん??!!」って。
なんだか うれしかったこの瞬間。

いいじゃん、いいじゃん、と反応もよく、少しアイディアももらい、
少しパターン修正して、よし と トワルで部分縫いに移った。

トレースして、ざくざくざく、と裁ちバサミで布を切る感触。
椅子の前に座り、ミシンに向かう感覚。
こころがすうっと落ち着いていく感覚。
ギャザーを寄せて いいバランスを見つけながら フリルを配置していくときの無心。

ああ、私 今、会社にはいって初めて「つくってる」と思える、とおもった。
楽しい、と素直に思えた。

これを日常にしている聖ちゃんやしゅんちゃん、パタンナーとしてがんばってる人たち、
ああ 気持ちが豊かだ、とおもうのと同時に、彼らに尊敬の気持ちでいっぱいになった。

2010-05-09

一輪のカーネーション

図書館の帰り道、大学生くらいの女の子が 透明セロファンでラッピングされた真っ赤なカーネーションを持ってるのとすれ違った。

「あ…!おかあさんにあげるのかなあ」って思ったすぐあとに、
「え、でも 一輪だけ…?あげるんだったらもう少しあげればいいのに」と思ってしまった。

でも、朝 遊びに出かけて行ってしまった娘が、夕方ただいまー と帰ってきて、
はい、と一輪 真っ赤な 大きなカーネーションを渡してくれる その場を想像したら、
もう 言い表しようないほど、景色がぱあっと明るくなった。

と、そうしたら もうずうっと忘れてたことが むくむく思い出されてきた。

なんか見覚えがあるとおもったんだ、あのセロファンに一輪包まれた その光景。

小さい頃、妹と私はおこづかい制じゃなくて、必要なときに必要なものをお母さんに買ってもらう、もしくはお金を必要な分だけもらう、というのだったから、自分のお金っていうのは お祭りの時もらったお金のお釣りや 図書券のお釣りをちょこちょこ貯金箱に貯めたものだけだった。
だから、例えばお母さんのお誕生日や母の日に、お花が大好きなお母さんにお花をプレゼントしたいと思ったら、毎回妹とその日が近づくとそれぞれの貯金箱を持ち寄って、ひそひそ「どうする?」って言いながら プレゼントの相談をしてたんだった。

赤いポストの形の貯金箱の、底の黒いゴムをはずして、じゃらじゃらじゃらーと小銭を全部出して、
みぃと一緒に百円の塔、十円の塔、って作っていって、お金を数えた。

毎年、お母さんのお誕生日には 大好きなフリージアを。
母の日にはカーネーションを。

二人合わせてもせいぜい数百円だから、買えても2、3本とかだった。
それを、お母さんと一緒に買い物にいったときに いかにバレずに買って、いかにバレずに家で隠して、夜ごはんのときにサプライズであげるか、それが本当に毎回スリル満点で ものすっごくドキドキ楽しくて仕方なかったんだった。


こんな大事なこと、よく今まで忘れてたなぁ。
あの一輪のカーネーションで全部おもいだした。
貯金箱の手触り、お金を数えるときのわくわく感、こっそり持って帰るときのセロファンの音がすごく気になったこと、時に押し入れ、時に私かみぃの部屋に隠しておいといたこと、じゃーん!ってあげるときのものすごく嬉しかったこと。
リビングの黄色明るい光と 楽しい食卓。


家族、って、あれだ、とはっきりおもう。
その家だけの恒例の行事、その家だけの楽しみ。
その想い出で 今ができてるんだな、と。

 

ゆったりの一日

朝 いつも通り7時前に目が覚め、
寝ようかと思ったけど せっかくだからやっぱり起きとこうと思って
ストレッチしてコーヒーを飲んでしゃんとした。

小さくラジオをつけて、昨日の夜の続きの花を作った。

地味に茎をつけていく作業を何本も何本も。
おやすみの一番すきな時間帯、朝の時間を、ラジオを聴きながら手を動かすっていうのは最高に幸せ。
KONISHIKIのハワイアンな番組がすごく気持ちよくておもしろかった。
よしもとばななの「サウスポイント」を読んで以来、ハワイが気になって仕方ないから ちょうど。

今日の午前中は 花の髪飾りを仕上げて、
12時前にいつもの近所のパン屋さん ひのぱんへパンを買いに歩いていった。

途中の公園でマーガレットが花壇にびっしり植わってるのを 座ってじいっとみた。
眩しくて 眼がくらみそうなくらいに白かった。
迫力があるなあ。本物の花には。


お昼から少し雑誌などの整理。
晩ごはんのカレーの下ごしらえ。

それが済むと、ちょっとちょうど疲れたこともあって、
ゆうくんのお母さんへの母の日カードを出すついでに 図書館へ出かけることにした。
アイス、食べたいねえ、あ、じゃ アイス買って公園で食べよう、とコンビニでアイスを2つ買って、
図書館への道のりの途中にある公園で食べることにする。

2つアイスがはいったプラスチックバッグをかさかさいわせて、自転車で大急ぎでその公園へいく。溶けないうちに。

公園は 毎回横を通ってたのに入ったことがなかったけど、木が多くて なんだか気持ちのいい公園だった。


ベンチにすわってアイスを食べた。
こういうとこ、もし自分が高校生とかだったら 絶対よく来ては友達と喋ってただろうなあ。

ふと見ると、左右違う靴下を履いてるゆうくん。

なんでー?


図書館で花の図鑑とお料理の本と小説を借りた。
図書館ってほんと素敵だ。
宝の山のよう。


帰ったらカレーが待ってたし、今日はひさびさのほんとにのんびりな一日。
よしよし。

2010-05-08

ロバート・ハインデル展

新国立劇場のバレエを見に行ったときにもらったチラシで知った、
ロバート・ハインデル展にいってきました。

一点 一点、バレエを見尽くした人にしか描けないだろう絵だった。
背中の筋肉、首や肩の角度、手や脚の向きや位置、形、なにをとっても 圧倒的な正確さ。
写真以上に舞台やリハーサルの場の空気や、踊り手の纏う空気感、心の温度までも びいんと伝わってくる、音楽や息づかいが聴こえてくるような色彩と筆の動きの世界。

油彩っていうのは不思議だとつくづく感じた。
離れてみると、もうその額からすぐにでも抜け出てくるかのような、「見たまま」のような リアルな体の線や立体感、衣装の質感だったりするのに、じぃっと近づいてみると、さっきまで遠くからでは 動き出しそうな筋肉にみえてた筋が ただの一本のすっとした線だったり、シルクサテンのように見えていた衣装が ただの白とグレーの横殴りの線に見えたり。

細々としたところで帳尻をあわせるような描き方ではなく
そのものを見続け 愛してるからこそできる、本質の軸だけをしっかり捉えた描き方だった。


一巡し、図録を買ってから受付の方と話し込んだ。ハインデルについて いくつか教えていただいたりもした。
そして もう一回りさせてもらった。じっっくりと。

どうやったら、あんなに動きが絶え間なく流れるような景色の ”ある一瞬”を切り抜いて
あんなふうに紙に落とし込めるんだろう。
最高の躍動感と臨場感と ダンサーたちの想いを込めて。


すばらしかった。
明日までです!

2010-05-07

めだまやきの花

朝起きて、ベランダ(というか、小さな庭というか)の窓を開けると
朝の光に照らされて ぽっぽと眩しいほど白く映えるヒメジョオンが目にとびこんできた。

昨日まで、こんなに咲いてたっけ?

思わず 写真に撮ったけど、見てみ たら ひどいできだったので却下。
頭の中に焼きついた景色のほうが何百倍もよかったから。

ヒメジョオンをみるたびに
「あ、めだまやきの花」とおもう。

こどものころ、そこらへんにヒメジョオンは咲いていて、
保育園あたりで初めてじっと眺めて「きれい。めだまやきみたい」と思った記憶がはっきりある。
そのときは 今より花が大きいと思ってたなあ。
もっとつやっと作り物みたいに見えたし。

それ以来 見るたび 妹と一緒に「めだまやきの花!めだまやきの花!」っておかあさんに言ってた。
それに懲りずに「ほんまだねえ」と毎回こたえてくれたおかあさん。
やさしいな。

いまでもあの花には ”ヒメジョオン”っていうなまえより「めだまやきの花」のほうがしっくり似合うとおもう。 

2010-05-04

名古屋のおみやげ

ゆうくん帰宅。

たくさんのおみやげとみやげ話をもって。


かわいい雑貨やさんを名古屋で見つけたみたいで
素敵な箸箱をおみやげにくれた。
重みのある水色のふたの中に、木のお箸。
かわいくて 美しい。
ふたはカチっとはまるベロはないから 止めるようのバンドつき。

あと 色とりどりのナフキンと、
AIR FRANCEのポストカード。

もうひとつ、両国屋是清の「あゆち千なり」。
小豆味とごまあん味とバナナあん味。
ふんわりしたどら焼きみたいな 和菓子。

表面にひょうたんと千鳥の焼き印がおしてある。
かわいい!

おいしくいただきました。
ごちそうさま。

2010-05-03

東神123 初めての馬喰町

日曜日、午後から 高校の後輩アサキよりお招きもらった、「東神123」のオープンハウスへ。

大学の建築学科を出た仲間が集まって、半年近くかけて 自分たちで古いオフィスビルをリノベーションしたおうち、ILOHA Bld.(しかも住みながら!)

初めて話を聞いた時にはすぐには理解できなかったけど、行ってみて びっくり。
ほんとに自分たちですべてを作り上げていた。


入ってすぐのところに、目玉のお風呂。
3階への階段下のスペースを利用して、お風呂が作ってあった。
その名も「米の湯」


階段を支える支柱をあえて目立たせてある 不思議な空間。
タイルがアスタリスクという名前らしく、じっとみると ほんとだ「米」の字!
だから「米の湯」。
記念の粗品で ビルオーナーさんがタオルやさんということで、「米の湯」タオルをいただいたし。
小さなタイルがびっしりと貼られていて、これを貼っていくなんて、なんて気の遠くなることか。

写真の中、シャンプーが並んでるところの壁は、あえて元の壁を残して はめ込まれたガラスから見えるようになってたり。
ここを湯船から眺めたら、ここを自分たちで作ったなあ、って毎日実感できそう。

3階立てプラス屋上の豪華なスペース。
2階は女の子部屋。
3階は男の子部屋プラスキッチン。

キッチンでは 名前を聞かず仕舞だったんだけど、イベントでお料理をサーブしてるグループの女の子たちがせっせとお料理を作っていて、始終部屋中いい匂いがしてた。


キッチンもすごく使いやすそうだった。


階段をあがっていくと


屋上。


眺めが最高でした。
風がさあっと気持ちよくて、これからの季節にはとてもいい場所。
帰ってきて ここでごはん食べながらのんびりしたら、全部 許せそうな感じ。

夜のパーティーにはずらりといろんなお料理が並んだ。
お料理グループのメンバーのひとりが働いている、代官山「田田」のおむすびもあり。

じんわりおいしい味だった。
前から気になってたけど 買ったことなかったけど、ちょっと今度 寄ってみよう。

そしてたくさんの人たちが集まって 乾杯。

おめでとう、オープン。

アクセサリーブランドをしてる かわいい女の人とも知り合い、
たくさん話して たのしかった。


「馬喰町」を「ばくろちょう」と読むことを初めて知った。
今までずっと「ばくろうちょう」だと思ってた。
変換できないなあ、とずっと思ってたのは そういうことだったのね。

2010-05-02

日曜日の朝の光 撮影

今日は 朝の光で コサージュの撮影。

うちの中には白い場所がなく、日当りも比較的悪いので
即席で白いスペースをベランダに作って 撮影。

朝特有の 少し白い光の中、
ラジオをかけながら あれやこれや 角度と色を調整しながら撮ってもらいました。


…靴とかいろいろ写っちゃってるな。この写真。

部屋の中で作ってたら 全然気づかなかった、染色ムラも発見されて ちょっと焦ったり。

でも、写真は思った通りに ふんわり撮れていて、すごくいい日曜日の午前中でした。

写真はまたのちほど。

2010-05-01

野川公園ピクニック

ぴっかぴかのお天気。

どっか公園におべんともって、と思って 公園公園とおもってるとき、あ!!と。
大学時代 いつかはいこうと思いながら 隣だし、と思ったまんま 結局いかず仕舞だった野川公園!

ネットで調べてでてきた写真みて 一目で即決。

すぐに家を飛び出て、とりあえず武蔵境まで。

でもそれに気づかず、とりあえず武蔵境について うきうきイトーヨーカドーにてお昼ごはんをお買い物。
イトーヨーカドーってすごい。
ものすごい商品量と みてわくわくする品揃え。
スーパーで買い物するだけであんなに楽しいなんてびっくり。

深川飯のお弁当と、5種の味のおいなりさん、コブサラダ、生ハム、6種のチーズ、ビールとワイン、パンを買って、さあ 行こう!とバス停でしばらく待ってると、なんだか不穏な予感。

…15分くらい待って ICU行きのバスが来てやっと発覚。
武蔵境からは野川公園行きのバスが出てなかったのでした…

雰囲気わるく 一旦また電車に乗って三鷹に戻って、バスに乗りなおして、
やっと やーっと到着。


野川公園の入り口を入った瞬間。
ふぅわぁっと 緑と土の匂いが 鼻に飛び込んで来て、
それまでのもやっとくすんでいた体の中の空気と血が一瞬にして洗い流されて
すぅーっとからだが軽くなったのでした。
理由なくわらいながら 走り出したいくらい 気持ちよくなって、やっぱりいいなあ、とおもった。



お弁当。



たくさん あちらこちらで ちいさな2頭身くらいのちびっこたちが走り回ってたり
木陰で気持ち良さそうに寝そべってる人がいたり。

景色が ICUまんまで 一気に大学のランチタイムに戻った気がしたりして。
とにかく 手足 こころ ぜーんぶ伸ばしきれた。

裏の門を出ると 小川。


小学生のころ、みぃとほぼ毎日ととろごっこをした、家の裏にあった小川にあまりにそっくりで泣きそうになった。
本気の小川がこんなふうにあるなんて。

「かえりたくないなあ」と何度もおもった。
川べりを 犬の散歩をしたり、ベンチに座って本を読んだり、絵を描いたり、虫採りと親子でしてたり、
彼らには 特別な景色じゃなく、つくられすぎた景色でもなく、日常を生活する 当たり前の景色なんだなあ、と思うと、帰りたくない気持ちが倍増する反面、なんでだか、焦がれるほど私が大好きな空気が 東京のここにはある、とおもって安心もしたりした。
それが4年間過ごした場所っていうことにも。
ああ 高2で一瞬で決めた「ここにきたい!」っていう気もちはほんものだったんだなあ、と、いまさら腑に落ちる感じ。

今度は もっとゆっくりいきたいな。




にしても、写真がびかっとぎらっとしてるなあ。
なんでだろう?