くうきのいろ: 201010

2010-10-31

madam B


ラ・ダンス・コントラステの舞台「madam B」

空気が ふぅっとふくらんだり、しゅっと一本の糸のようにまとまって ぴん と張り詰めたり、色と熱を帯びて ゆらんとたゆたうたり。

観てる、という傍観の目ではなく、舞台の上にいて全部 生の空気を感じるような 舞台でした。

衣装も意表をつかれて最初びっくりしたけど、みてるうちに その形になった理由が がんと響いてきた。
表情と 仕草を 魅力的にみせる、印象的な衣装でした。


全部こみですごく好きだった!

2010-10-27

引っ越し荷物ダイエットと作業場

引っ越ししました。

結婚式が終わってからのこの3週間、ほぼ毎日片付けに時間をとられ、慌ただしくしています。

荷物を極力減らしたくて、心を鬼にして処分しまくり、
家庭ゴミの45ℓゴミ袋に満杯につめて出した数は15個。
引っ越し後にも5袋。
よくもまあ、たった1K25平米の部屋に詰まってたもんだ、と自分で感心するほど、ものがでてきました。

でも そうして荷物ダイエットをはかったというのに、まだまだある、「どこに属するのかわからず行き場のないもの」たち。
放置もいやで、どうにかどこかに入れてしまってしまいたい思いで、毎日気づくと頭の中で 押し入れパズル。
早く 平穏な、集中できる日々が戻ってきてほしい。

でも、これだけは 確保したところ。



仕事に向け、仕事場を作りました。
快適。
欲を言えば、ミシン台+パターン用テーブルが欲しいとこだけど、ここはもう今のところ十分うれしい。
ミシンをテーブルにあげたり下ろしたりしながらスペース作りつつ、だけど、もう少し改善できるはず。


とにかく、本格始動まで 秒読み。
がんばるぞー

2010-10-14

全員勢揃い

昨日はかえりがおそかったから おべんとうは朝へ回した。

6時に目覚ましをかけてたんだけど
『起きなきゃ!』とずっとおもってて 意識が覚醒してたのか、めずらしい 不思議な夢をみた。

場所は矢掛のおばあちゃんの家のはなれ。
中学校にあがるまで、毎年大晦日からお正月三が日の数日間 おばあちゃんちに泊まるとき、
いつもわたしたち家族4人の寝床をつくってた部屋。

そこの間に、おじいちゃん、おばあちゃん、律子おばちゃん(お父さんのお姉さん)、お父さん、お母さん、妹、私、家族全員勢揃いで、家の土台になる枠組みらしきものを囲んで、とんかちやらなんだかいろんな工具を持って 土台を作ろうとしてた。
お父さんが四隅をとめる金具をその土台に打ち込もうとするんだけど、どうにもうまく入らない。
それを おじいちゃんが笑いながら、ちょっと貸してみ、と工具を受け取り 打ち込むと、すぱん!と一発で入った。
「やっぱり お父さんは違うわー!さすが!」「おじいちゃん すごーい!」とみんなで大笑い。
お父さんは「おかしいなあー」と照れ笑い。

みんな、そんなことはありえないんだけど、それぞれ わたしの記憶の中で一番鮮明だったときの年齢だった。
おじいちゃんは、私が4歳の誕生日を迎える前日に亡くなったから、そのときの年齢の顔。
おばあちゃんも その24年前の顔。
おばちゃんは、私が子どものころ、「ほんとに美人だなあ」とよくみとれてたときの今より20歳くらい若い。
お父さんとお母さんは、10年前くらいの若さ。
そして、妹と私は現在の顔。

なんの違和感もなく、
起きてもまだその続きであるのが 
なんの不思議もないくらいリアルな空気感と音と匂いと光の具合で 目の前に広がってた.

その光景を見ながら、
「わあ、おじいちゃんとおとうさん、ほんま似てるわ。いい顔だなあ。やっぱり親子ってすごい。」と じいっとみとれてた。
ひとりひとりの顔も じっくり見てた。
まぶしかった。
みんなが 光を発してるみたいに。


起きたとき、一瞬 おばあちゃんちのはなれかとおもった。
それくらい、さっきまでの出来事みたいに鮮明だった。


あれは なんだったんだろう。

おじいちゃんが来てくれてたのかな?

不思議とさみしさより、ほわわわーとなんかいいものが胸に広がる感じが、朝からずっと続いてる。

2010-10-11

お父さんお母さん東京へくる

日曜日 朝起きると前日からの雨がしとしと。

うう せっかく父さんと母さんが来るのに…とおもってたら
日が高くなるにつれ お日様が。
さすがの父さん。最強の晴れ男。

お昼前まで引っ越し準備でわたわたして 部屋の中がすごい状態になってたけど
とりあえず大慌てで片付けで、駅前で落ち合い、お昼ごはん。
今まで6年間、前を通っては中をみて、一度も入ったことのなかったお蕎麦やさんへ行ってみました.

なんと、これがすごくおいしかった。
4人でびっくり。

東京の蕎麦は 醤油辛い、が上京して10年、ずっと頭にあって絶対外では食べなかったのに
がらがらっとこのお蕎麦でそれが崩れ落ちた.
そっか、おいしいのはおいしいんだな。
偏見もってて ごめんなさい。


新しい家を見てもらう。
入った瞬間の新しい畳の匂い。
部屋を見るのは2回目だったけど、見ればみるほどわくわくする部屋。
お父さんとお母さんも 『いい部屋見つけたなあ』と安心した様子。

部屋をみたところで、メインの用事、家電と家具を見に。
一日で全部まわるつもりだったけど、やっぱりこういうときに電車は不便。
線を乗り継ぎ、乗り換え、駅構内をひたすら歩き、は両親にはちょっとつらそうだった。

家電を買う場面でいつも思う。
お父さん、というのは偉大だと。
必要なことだけを聞き出し、時に話を遮り、ずばっと言いながらも 店員さんの気分は損なわないよう持ち上げるときは持ち上げる。
うまいなあ、と。そして、できないなあ、とおもう。

一日でやっぱり買い切れなかったから、二日に渡って家具家電をみにいったけど、
あらためておもった。

私はどれだけ 両親に守られ、大事に育てられてきたか、ということを。

世の中、ごまんと家族はいる。
それぞれ 全部ちがう。
わたしにとっての家族の形は、ただひとつ。
強いお父さんがいて、よりそうお母さんがいて、ころころはしゃぐ子どもがいる。
何一つ 家族に不自由なんてさせないで、いつも余裕で笑って どっしり構えてるお父さん。
心配性でときに子どもと喧嘩したり嫌がられたりするけど、結局は一番の理解者で誰より安心する存在のお母さん。
私にとっての家族像って、これだ、としみじみおもった。


今回、お父さんが私に少し距離をおいてるような気がする場面が ちらほらあったのが 少し気になる。
一人の大人に対しての態度だったような。

それでもやっぱり、妹と4人でいるときの空気は
これこそが家族、という、まるーいドームの中にいるような 
ふんわりぬくい 泣きそうにやさしい空気だった。
吸い込んでも吸い込んでも足りないような気持ちになって
ひたすら全身で味わっておこうとしてた。


羽田空港から飛び立った飛行機を、遠くとおく豆粒みたいになるまで見送った.

2010-10-08

脳内クリアー

昨日にひきつづき、かおりさんに会いました。
ひとつ、お仕事をいただきに。

かおりさんは 全身に金色の光をまとう、稀有な人。
ダンサーさん。
5年ほど前にmixiで知り合い、初めてかおりさんの舞台を見にいったとき、
舞台上でひとりだけ ふぅわぁっと全身から光を発してる人がいて、みとれていたら、
その人が かおりさんだった。

帰り道、空に煌煌とまぶしい月がのぼってて、
その眩しい光とその日の舞台のかがやくかおりさんがおんなじに見えたのを 今でも忘れられない。
その月を見上げながら 何度も何度もその日の舞台を反芻して思い出して
からだの内っかわから たとえようのないくらい感激が沸き上がってきて
なんとかして 今これを伝えなきゃ、とメールしたのを憶えてる。

こどものころから ミュージカルや宝塚に憧れていたけど、
あの日、あの舞台で、火がついたようにおもう。
「舞台衣裳」というものを 初めて意識した日だった。

天井から揺れるブランコにぶら下がって、前に後ろに揺れるダンサーの人の、
からだを一層豊かに、雄弁にみせて、
空気を自在に操ってるようにみえた あの衣裳。
ダンサーの人が一歩うごけば、その空気をこちらに倍にして運んでくるようだった。


昨日 話してて いろんなことがクリアになってた。
帰ってみたら気づいた。
どう、足を出していいのか皆目検討つかなかったけど、
自分でできること、っていうのが ちょっとやっとつかめそうな気がした。


そんな素敵なかおりさんの踊りが今月末、あります。
まさに このカンパニーの舞台が、わたしを開眼させてくれたところ。

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LA DANSE CONTRASTEE(ラ ダンス コントラステ)
第14回定期公演
「Madam B」

2010年10月29日(金)7:00pm〜/ 30日(土)3:00pm〜・7:00pm〜/ 31日(日)2:00pm〜
吉祥寺シアターにて
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2010-10-07

ミラクル

今日 午前中、区役所に向かう途中、
坂を自転車で降りてくる人が、なんだか見慣れたボーダー着てるわぁ…とだんだん近づいてくるのを見てたら、それは私が作った服だった。

何度あっても嬉しい瞬間で、
思わず じいいーっと目で追って、その人が行ってしまうまで見送ってた。
前から来るおじさんは そんな私を不審そうにみてたけど。

一気にテンションがあがって、急な坂もなんてことなくのぼって、
今日はさいさきいいなあー と気分がよくなった。


夕方、今日はかおりさんからのお誘いで高田馬場へ映画をみに出かけた。
そこで、今までずっとあってみたかった人に会うことができた。
かおりさんから前々から聞いてたバイオリニストのみおさんと
twitterで知り合って 知れば知る程好きなものが似ていて いつか会いたかったイラストレーターのゆうちゃん。
素敵なたのしい時間を過ごした。

で、ゆうちゃん。
映画を見終わって、ロビーで立ってる間、ふとゆうちゃんのスカートをみると。
あれ?!あのレース…
思い切ってきいてみたら、やっぱり。
今日 二度目のミラクル。
うれしかったなあ。すっごく。

時間かけて 思い込めて作ったものを
お店で数ある中から「これにしよう」と選んでくれた、その心の動きに毎回感動する。

あとすこししか これは味わえないけど、
違う形で体験できるよにがんばろ。

今日

2010-10-03

結婚しました



2010年10月3日 日曜日
神戸北野天満神社にて 無事 結婚式を挙げることができました。

1週間前から毎日お父さんお母さんとはらはら天気予報を見ては一喜一憂、
1日には妹と一緒にてるてる坊主を4つも作って祈ってみたり、
なんとか10時から30分だけでいいから 雨よ降らないで、と祈ってたのが届いたのか、
無事、北野天満神社の櫓の下にて、誓いをたてることができました。

信じられないくらい あっという間の数時間。

でも、じわじわと思い出されてくるのは、大好きな人たちの笑ってる顔ばかり。

これが噂にきいてた「結婚式はぜひ するといいよ。大好きな人たちに囲まれて ほんとにしあわせだから」の場面か、と、できるかぎり目に焼き付けようとしてた その光景は、細かい光の粒子が舞ってるような きらきらの光景でした。


ないから安心して、と嘘ついてた、両親への花束贈呈のとき。
お父さんとお母さんの前に立ち、お父さんへ先にブートニアを胸のポケットに挿したとき、
堪えきれず、こどもが泣き出すような突然さで うっ、と顔をくしゃっと赤くして 下を向いて泣いたお父さん。
お父さんの涙は 生まれて初めてでした。
今日は絶対に泣かないんだ、楽しく笑って過ごすんだ、と決めてたのに、お父さんの涙は無理だった。
「とっちゃん、泣くな!」のおばちゃんの言葉に 余計に涙が溢れてきて、
子どもの頃からのことが一気に頭をかけめぐって、
お父さんとお母さんが作り上げてきてくれたものの大きさを あの一瞬で実感した。
いつでも笑って いつでもなんでも応援して、わたしを一人の大人にしてくれたお父さんお母さん。

ずっと小さい頃から見てきた、
お父さんお母さんの結婚式から私の幼少時代の頃の写真の まさにその段に、今自分が立ってる、と思うと、どうも信じられない気持ちになる。
あれは「お父さん お母さんの」つまりとても大人な出来事であって、そこから私の歴史も始まった、とてもとても真似できない歴史の始まりであって、まさか 今 自分が、その同じポイントにいる、とは思えなかった。

けど、あのお父さんの涙は、ひとつ、わたしを送り出す涙なんだろう、
お父さんが いつも以上に とても大きく見えた。


10/3 19:20
神戸区役所にて 婚姻届 提出しました。