くうきのいろ: 2010-09-14

2010-09-14

夕方のさんぽ

岡山の実家に帰ってきています。

帰ってくる前は いろいろと
「帰ったら 何にも準備が進まないんじゃないか」と心配で
帰りたいのに帰りたくない、なんだかもやんとした気持ちだったけど
帰ってきてみたら やっぱりここ特有の包容力に包まれて
すぅっと自然にすべてが馴染んでる。

自分がおかれた状況さえ 忘れてしまいそうな感じ。


今日は一日涼しかったから、
夕方 刺繍糸で足りないものを買いに買い物に出るとき
歩いていってみることにした。
普段 東京にいるときなら全然気にならない距離も
なぜか実家に帰って車生活が当たり前の環境になると 一気に歩くのが億劫に感じるけど
今日は涼しさに背中を押されて、でも念のため日傘を持って出てみた。

きゅんとする匂い。
子供のころ、日曜日におばあちゃんちにかえって
夕方 お父さんと妹とよく外で遊んでた頃とおなじ匂いがした。
空気がたっぷり 樹や草や土の匂いを含んで
その中にそれぞれの家の晩ごはんのできる匂いもまじってる、「生きてる」匂い。

一歩一歩 背筋を伸ばして歩いてみた。

今、私が置かれてる状況を 自分でやっと感じられた。

今の時間は きっと 人生の中で とても貴重。

この先をどう生きていくか、
それをじっくり見定めて 決めていくことが許されている時間。

せかせかとあわただしく 先のことばかり心配していては
とてもとてももったいない、そう思えた。

揺るぎないのは
洋服を作りたい、その想いだけ。

とにかく 作りたい。
それをどこで、どうやってか、それを体を動かして見つけていこう。


でも その前に、
私が生まれ育ったこの土地を、
この姓でしっかり味わっておきたい。
そのための貴重な一週間だ、
そうも思った。