くうきのいろ: 2009-10-19

2009-10-19

家族で箱根のたびー3日目



帰る日。

朝、また朝風呂にいく。
かあさんとみぃと3人でお風呂。
川をみながら のんびりふざけながら入って、すごくたのしかった。
子どもに戻れて かあさんにじゃれついた。

朝ご飯をさらさらとすこし急ぎ気味に食べて 
9時前には出発。

10:17のロマンスカーに乗れるように、そして その前に土曜日にやめたおみやげものやさんによれるように、と。

宿の前で、宿の人が家族集合写真をとってくれた。

みなさんにお見送りされながら宿をあとにする。
ケーブルカーで、おかあさんとおばあちゃんが下をみながら
「またきたい!」っていってくれたのが、ああ、よかったーとうれしくて、絶対また連れてきてあげよう と心に決めた。

バスにのって湯本の駅まで。
無事おみやげも買えて、いいペースでロマンスカーに乗れた。
帰りは念願の先頭展望席。


とうさんかあさんにもあげながら、みぃと箱根プリンをたべた。

あっというまに新宿に到着。
新宿駅とおばあちゃんの似合わないこと。
進歩と調和だ、っておかあさんがぽそりと言ってた。


空港につくと ちょうどいい具合の時間のあき。
おひるごはんを「あすみ野」というおそば屋さんで食べる。
おばあちゃんが海老天ざるそばをぺろりと食べててうれしくなる。

それから5人で展望デッキへでて、飛行機をいろいろみた。
おばあちゃんが 次々飛び立つ飛行機をみて
「あれはみんな飛ぶ練習をしてるんかなあ」と言ってた。


そうこうしてるとあっというまに2時半に。

別れるときに、おばあちゃんが「また帰ってきてーな」と涙を浮かべながら言って
もしかしたら おばあちゃんの涙は生まれて初めてかもしれない、と もらい泣きをした。
普段は「人生は根性よ」と、気丈なおばあちゃんの、はじめての本音を見た気がした。
いっぱいいっぱい手紙もかいて できるかぎり帰ろう、とおもった。

みぃとまた屋上の展望デッキへのぼって、
お父さんたちが乗った飛行機が飛び立つ最後の最後まで 手を振って見送った。

家族で箱根のたびー2日目

二日目がメイン。

朝8時にはお部屋であさごはんを食べて 早々と出発。
起きたときから、前の日の雨がうそみたいにすっきりとした青空。
朝からみんなで「今日は富士山がみえるかもよ!!」とよろこぶ。

登山鉄道、ケーブルカーと乗り継いで、ロープウェイへ。
どれも混んでて けっこう並んだ。
ロープウェイも16人ぎっしりのったけど、運よく一番前の席を確保できた。

緊張の一瞬。

それまでまったくすがたをかくしていたのに
ロープウェイで頂上まで上りきって しん と静まり返った次の瞬間、
どぉーん!と音をたてそうな勢いで右前方に現れた 雪をかぶった、美しい美しい富士山。


もう そのロープウェイの中のみんなで わああー!の歓声といっしょに 拍手をしてた。
あの一瞬を あの場所にいた全員でわかちあった感じだった。
ああいう一瞬を、一緒に味わうっていうことが、旅行の意味なんだなあ、とあとあとになってじわじわわかる。
言葉でいくらあらわそうとしても 伝わりきらない、その瞬間にしかない感情を
説明なしに一緒に味わう、その一瞬がひとりひとりの中に刻まれて、そのあとも息づいて
一生忘れ得ない瞬間となる、って なんてすごいことなんだろう、とおもった。


小涌谷では 母さんとみぃ念願の黒卵をたべた。


風の強いなか、わさびアイスとたまごアイスもたべた。
わさびアイスは冗談抜きにからくて、不思議で微妙な味だった。

小涌谷からロープウェイでくだって芦ノ湖へ。
芦ノ湖の遊覧船は、一等席に格上げして のんびりゆったり人がすくないすてきな時間になった。

箱根町でおりて、おそばをたべてから おばあちゃんが楽しみにしてた箱根の関所へ。
関所の蝋人形や資料館をじっくりみてまわった。
おだんごもたべた。関所だんごっていうあんこの草団子と、道中団子っていうみたらし団子。
なんとはないとこなのに、なぜだか すーごくたのしかった。
子どもの頃、よくああいうところに家族みんなでいった想い出とかさなったからかな。

富士山もすごくよくみえた。


肌寒くなってきたから、おみやげものやさんをみて、おみやげを買って
バスで宮の下までむかう。

宿は、ずっと気になっていた 大和屋旅館。
なんと 専用のケーブルカーで谷底にある旅館まで下っていく。


かわいらしい かわいらしいケーブルカー。
夢のゴンドラ、って車体に書いてある。


室町時代から湯治場として栄えていた宿で、当時のまま ずうっと続いている、老舗中の老舗旅館。


雰囲気が青森の蔦温泉によく似ていた。

夕食は地味だけど滋味溢れるおいしいやさしい夕食だった。


おへやに戻ったら8時前。
なんと、それからみぃを除いては全員寝てしまった。

だから 夜がものすっごくみじかくて、なんだかちょっと惜しかったな。

家族で箱根のたびー1日目

わすれないように まずは走り書きでも。

1日目 10/17 土曜日
8:30頃 お父さんお母さんおばあちゃん 羽田到着
予定だと10時くらいに靖国神社集合だったからと準備してると9時前にもうモノレール、との連絡。
焦って出発。
いつもの九段下の駅に靖国神社に出る出口があることを発見してちょっとびっくり。
10時頃、やっと靖国神社に到着して、奥まで歩いていくと、おばあちゃんとお母さんが並んで手を振ってくれてて ほっとひと安心する。
お父さんもお母さんもおばあちゃんもみゆきも勢揃い。いつもの駅がある街が、とたんに違う顔になる。不思議。
お詣りをしておみくじをみんなでひいた。凶のないおみくじ。
菊をみたり、すこし境内の中を歩いてから、座ってみんなでお母さんがもってきてくれたベビーカステラをたべた。
前の日が玉島の神社のお祭りだったみたい。しわいねーって笑いながらも 全部ぺろりと食べきった。

おばあちゃんが このとき、じっと私の顔を見ながら言ってくれた言葉。
「さなえ、後ろに後ろに下がるんじゃないよ。人の影にかくれたらいけんで。控えめにしたらな、どんどん力がなくなるんで。
さなえは光る力をもっとるんじゃけん、しっかり前に前に向いていかんといけんで。がんばれよ。」
なんか、今のわたしを見透かされたようで、そこに必要なことばをくれたようで、じわっと涙がでそうになった。


九段下を予定より早く出発。
タクシーで新宿に向かう。2台に別れたから それぞれが違う場所につくも、なんとか新宿西口で合流。
ちょっと早めだったけど、11:20頃にもうホームに入って、駅弁をみんなでえらんだ。
お父さんはトンカツ弁当、お母さんは銀ムツ弁当、おばあちゃんとみゆきはいろんなおかずが入った野菜中心のおべんとう、わたしは「六郷のわたし」といういろんなおにぎりやおいなりさんが入ったおべんとう。シュークリームやお茶も買った。
12:10新宿発のロマンスカー。
発車するまで我慢よ!とみんなで我慢して、発車と同時にぺりぺり開けていただきますをした。



おみやげはなにがいいかな、と選ぶおばあちゃん。


1時半頃、箱根湯本到着。
湯本の駅がすごく綺麗に改装されててびっくり。
荷物を預けて さあ 出発。
湯本駅前のお土産物やさん街をみんなで歩く。
すごく大きなおせんべいをわけあいっこしてたべたり


ひものやさんをみたり。
目星をつけてたお豆腐屋さんで、お豆腐とがんもをテイクアウトにして、お店の軒先で豆乳杏仁豆腐を食べたり。


おまんじゅうやさんでできたての 箱根まんじゅうを食べたり。
いろいろお店を見て回りながら、試食もたくさんしながらみてまわった。
おばあちゃんがロマンスカーの中から おみやげは何にしようかな、って言ってたのがかわいくて
おみやげになりそうなものをあれこれ吟味してる姿にうれしくなった。


3時半すぎ、そろそろ旅館に向かう。
湯本の駅からバスが出てるから それに乗り込もう、としたそのとき、ぽつぽつ雨が降ってきた。
宿につくころにはどしゃぶりの雨。
宿は山の上の上のほうにあって、すごい眺めだった。

部屋でおせんべいを食べながら くつろぐ。


すごくひろいお部屋。
10畳+8畳+ソファの場所+トイレ+お風呂


夕食は雉づくし。
雉のたたきがすごくおいしくて おかあさんの分までたべちゃった。
鶏肉よりもさっぱりしてた。子どものころ 一度だけ、車の前を横切る雉を見た記憶が鮮明によみがえった。


夜、お父さんお母さんおばあちゃんは、フィギュアスケートを観ながら、8時半すぎには ごろんと就寝。
わたしとみぃは11時過ぎまでソファでころころしながら シュークリームを食べたりしながら たくさん話をした。
12時半くらいかとおもいきや、まだ11時過ぎ というのにおどろきながらも、テレビを消しておやすみをした。