くうきのいろ

2010-04-22

すてきな贈り物

ポーランドから一時帰国のひろみが、会ったときに忘れてたからと わざわざ郵便で送ってくれたのは、色とりどりの美しいコルクのコースターだった。

行ったことはないけれど、イメージの中のポーランドは、いつも曇り空で石造りの建物がならび、郊外には葡萄畑が広々と広がる異国だ。

その国の色合いは、その土地の地形、空や気候、草花、建物、食べ物による、と、昔色彩の勉強をしてたときに本で読んだのを思い出した。

深みのある 赤やオレンジ、黄色、海の底のような群青色、水色、そこに差されるはっと目の覚めるようなピンク。
すべての色が こっくりと深く重め。
びっしりと重ね 埋め尽くされたモチーフ。


うけとった昨日、もうひろみはこの異国の土地に帰っていったのか、と思うと、とても不思議なきもちになった。

このコースターを広げると、見知らぬ土地の、積み重なり編みあげられた空気がふぅっと濃厚な風となって、わたしのあたまの中に景色を描く。

2010-04-21

お父さんの電話

きっと 誰よりも 寡黙ながらも心配してくれていたんだ。

8時過ぎ、電車の中で、お父さんから電話。
帰ってすぐに折り返し電話をすると、普段ならなかなか出ないのに すぐに出てくれた。

「どうだった?」と。
うん、うん、と聞き、
「よく言えました。おつかれさま。
 まあ、さなえ、もうなんも心配するな。
 ゆっくり休めよ。
 おやすみ。」

たったこれだけの返事で すべてが伝わってきた。

偉大なる父。
愛すべきお父さん。
ありがとう。ほんとうに。

うつむく顔 緊張のお昼前

今日の11時半から 面談のセッティングをしてもらい。

昨日の夜にはまだ不安がいっぱいで、きっと私、絶対なんかへんなこと口走ってしまって結局言えないまま終わる気がする…と思ってた。

けど、今朝、起きると5時半にお母さんからメールがきていて。
「フレー!フレー!」と大声の声援ではなく、じんわり効いてくるような、やさしいやさしい、理解溢れるメールだった。
それを読むと、頭の中で かちっかちっと文章が組み立てられていって、
「こういおう」ができあがった。

面談前、トイレにいって気持ちを落ち着けた。
そのとき、その 朝のメールで組み立てた言葉を反芻した。


いざ、面談では、きちんと言えた、とおもう。
眼の端に、うつむいて 私の言葉 ひとつひとつを呑み込もうとしてくれている部長の顔が見えていた。

どんなペースでこれから動いていくかは未知。
ただ、わたしの想いはきちんと告げられた。

あとは、これから、「わたしが作りました」というものを、残された日々の中でしっかり作っていくだけだ。
少しでも 足跡を残していけるように。

2010-04-20

匂い

昨日東京に戻ってきた瞬間から、空気が薄く感じてとても息苦しかった。
と同時に、空気に混じるひとつひとつの匂いが、いつも感じる数倍に濃縮されて鼻に突き刺さるように感じた。
排気ガスの匂い、埃の匂い、通りすがる人や電車の中の人のお化粧や煙草や汗やからだの匂い、息の匂い。
わたしの吸える空気の隙間がないみたいに。

苦しかった。とても。


今朝、電車の中で気付いた。

わたしにとって 香水は防護服と酸素マスクみたいなものなんだ、と。
自分の空気を確保するための。

2010-04-19

土曜日の夜

幼なじみの結婚式で、土曜日から帰省。

忙しい中 空港に迎えにきてくれたお母さんの姿を見つけると、うれしくて駆け寄ってぎゅうっとした。
もう顔を見ただけで安心して ここ数日のもやもやがまた涙となって出たけど、ぐっとこらえて車に乗った。

家について早々、その幼なじみと 中学高校と通った公文の先生と6年ぶりくらいのごはんのために出かけた。
行きの電車の中で、晩ごはんのリクエストを考える。
あれもこれも、といろいろ脈絡なくあたまに浮かんだけど、
「おいなりさんと、白和えと肉じゃがが食べたいな」とメール。

たくさん話して、6時前にてくてく歩いて帰ると、
忙しいかと思いきや、お客さんはおらず、病院でふたりで話しながら待ってくれてる父さんと母さん。
「ただいまあ!」と病院に入ると、うれしそーうに顔をくしゃっとするお母さん。

お風呂に入ってすっかりのびのびして、食卓につくと、
テーブルの上にいっぱいのご馳走!
わたしの好きなものばかり。
「はい」と手渡されたお皿を見ると、なんと、なんと、鰆のこ!!!
飛び上がるほどうれしかった。
実際 飛び上がって 手をたたいてたし。
ああ、もうそんな季節なんだなあ、と思ってると、
父さんが、「母さん、この一週間、魚屋さんに日参したんでー」と。
聞くと、毎日毎日魚屋さんに鰆のこだけを求めて通ってくれては「ない…」とがっかりして帰ってきてたらしい。
それが、土曜日 奇跡的にひとつだけあって、わぁ!と買ってきてくれたんだそう。
うれしくて うれしくて、いただきますしてすぐに一切れ食べた。
じぃぃぃんとしみてくる深い深い味。
つぶがぎゅっとしっかりして、脂が乗った新鮮な味。
滋味深いとはこのことだわ、と ものすごく感動した。




ビールで乾杯して、食べ始めてしばらくして、いちばん話したかったことを聞いてもらった。

ふたりとも 口をはさまず、ひたすらうんうんと話を聞いてくれた。
いろんな想いがめぐりめぐって、泣いてしまった私に
ふたりして、全面的にわたしを応援してくれることばをくれた。
まるごと くるんで。
ふたりで口々に冗談を言いながら 笑いながら。
食卓にキラキラ金粉が舞い降りてるように見えた。

「もう 心配するな、なんにも。ゆうくんもいてくれて、さなえをしっかり理解して支えてくれようとしてるんだかたなおさら。お父さんお母さんもおるんだから、もう 心配するな。だいじょうぶ。」

この言葉の偉大さ。
ものすごい両親だ、と心底 感服した。

2010-04-17

いってきます

2010-04-16

衝撃

中国行きの話。

4回目の面談。

なんと、の話。
でもきっと、白か黒かが求められてる中の厚遇なんだろう。
会社主体で考えると、お互いに利のある話。

さて、どうするか。


会社ってこんなに流動的なものなのね。

足元からぐらつくなんて、ないと思ってた。