くうきのいろ: 北海道 池田町のたび_1日目_ワイン城

2009-07-22

北海道 池田町のたび_1日目_ワイン城


おなかがいっぱいになって 池田町ぐるり一周へ。

みゆきのおなかの上には つねに手製の地図。
それをときどきさっとみながら、でも基本的にそのあたり一帯の地図はあたまにすっかりはいってるかのよう。

再来をでて、何個目かの角をまがるとき、一時停止で止まった右側を指差して
「ねえちゃん、図書館」とひとこと。
すごい早さであたまがめぐる。 
としょかん...っていえば いっこしかない。
と思うのと同時に「え、うそ!」というと うなづくみぃ。
ほんとにあったんだ、しかもこの町に。
小さな小さな、公民館とも間違えそうな一階建て。
おかあさんの好きな曲。
こどものころ、「おかあさん これ好き」というのを聞いて、よさがあんまりわからずに「へえ」と思ってたけど、中学生になってやっとなんとなく理解できたんだった。

一瞬のこの景色が 深く目に焼きついた。

しばらくして 突如路肩に止めて「小学校」。
右方向にまがって一直線。「ここ、中学校」。

もうこのころにはぜんぶを任してた。
入念に入念に 知らない町を、ただわたしのためだけに、隅から隅まで調べてくれて、じぶんも初めての町だというのに すいすいと車で案内してくれて。
どれだけ時間とエネルギーを費やしてくれたかが ひしひしと伝わってきてた。
そのひとつひとつがうれしかった。

花咲く大きなお庭の家をさがしてみたけど そのあたり、どこのおうちも大きくて、外国みたいな造りのすてきな家ばかりだった。
ちょっと走ればすぐに町のつきあたりに来てしまうくらいの小さな町。
シャッターが降りてるお店がたくさんでも、なぜか寂しい空気のない町。
すっぽりと空にくるまれて、むこうにある大雪山にどっしりと守られて、地面が熱を含んでる感じ。


ひとしきり町の中をみせてくれて、小高い丘の上にあるワイン城に連れてってくれた。

他に高い山がないから、遠くからでもずっとみえてた観覧車のある丘。
ワイン城こと池田町ブドウ・ブドウ酒研究所。
パンフレットをみると、すごくたのしそうなワイナリー。

ついたのが13:15くらい。
14:00からワイナリーの中を案内してくれるツアーがあって、申し込んでみた。

時間までおみやげもの売り場をぐるぐる。
有名だというばなな饅頭にひるんでみたり、ハスカップゼリーを食べてみたり。
ワインをどれにするか本気悩み。
たくさん池田町のそこで作ってるワインがあるけど味がわからず、きっとツアーの中の試飲できめれるかな、と期待をかけて保留。


14:00きっかりに、一人の男性が近づいてきた。

「はじめまして。職員の横山と申します。ご案内致しますのでよろしくお願い致します」
まわりをみても、わたしたち2人以外には誰もおらず。
おぉ!そうだったらいいね、と少し前に話してたとおりになって、こそっとはしゃぐふたり。

収穫したブドウを絞ったり、発酵させたり、という工程を実際に作ってる場所で説明してもらう。赤ワイン、白ワイン、ロゼの違い。
しらないことばかりで わかりやすくもあって 最初は緊張してたけど、すぐに馴染んだ。
赤ワインは赤いブドウの皮まで入ってるんだって。だから赤いんだって。熟成させるとおいしいのは、渋みと酸味と香りが馴染んでいくからなんだって。
白ワインは白いブドウから。皮はとりさってあんまり熟成させないから、さっぱりしてるんだって。ロゼは赤いブドウの皮をとって、あんまり熟成させないから、赤と白の間みたいなんだって。

そのあとは地下の熟成室。
そこは普通にみてたら入れない、鍵のついた扉の内側。
スパークリングワインの熟成させてるところや、それを瓶詰めするまでの工程、赤ワインが樽で眠ってる様子も間近で見せていただいた。
樽がいくつも横にも縦にもずらりと並ぶ光景なんてはじめてみた。
日本には樽職人がいないから、全部フランスから輸入してるんだって。

最後に試飲をさせてもらった。
みぃは運転だから、わたし一人だけ。
「山幸」という池田特製の赤ワイン。
飲んだ瞬間、口にぱぁっと、予想しなかったヤマブドウジュースとおんなじ酸味が広がった。
「どうですか?」ときかれ、
えっと ここで酸っぱい、とかいったら失礼だよな、あぁ でも酸っぱい以外に思いつかない...と思っていたら、口が滑って「すっぱい、です」と正直に言ってしまっていた。
「ですよねぇ!」という笑顔でいう横山さん。
間違ってなかったのかな、と不安に思ってると、どうやら間違ってなかったらしく、池田町のワインはこの酸っぱさが特徴で、だからこそテーブルワインなんだそう。
出されたチーズを食べてみて、そのあとにもう一度さっきのワインを飲むと、驚くくらい両方がおいしく感じた。こってりチーズを この酸味で洗い流す感じなんだって。

すっかりたのしくて みぃとふたりで説明ききながら あっはは たくさん笑って、ツアー終了。これが町の経営でされてるってすごい。


試飲のあと、ふたたび迷いにまよって、お母さんに白ワイン、おとうさんにチーズ、の組み合わせで発送してもらって、自分にもおみやげを吟味して買った。

私が試飲してるのをうらやましそうにみてたみぃは、
ヤマブドウのフレッシュジュースを飲みたかったみたいで、
ふたりぶん買って、車の中で飲んだ。
なぜかみぃの方にたくさん入ってた、皮のかす。でもおいしかったね。

すぐ裏手にあった ワインヤード。

つい6/11に池田中学校の3年生が植えたばかり。
彼らが成人式をむかえるときに収穫するってきいた。
まだまだ小さな苗木。
5年後、どうなってるのかな。

ワイン城を堪能して、
お昼過ぎからずっと話しては他のところで食べるのを我慢してたソフトクリームやさんへ。
ハッピネスデーリィ。
農場のなかにぽんと現れた。

他のお客さんが誰もいない。
こんにちわーとお店に入ってみると、かわいらしい女の人が迎えてくれた。

静かにまよって、私はブランデーケーキとごまきなこのアイス。
みぃはかぼちゃとくるみ。

座りたい放題の店内。ふたりで窓際に座って、ちょっとずつ交換こしながら食べた。
さっぱりしてるのにしっかり牛乳の味がした。ちょっと、アイスクリンに似てる感じ。
なんでワインはお料理にしか使わないんだろうね、と真剣にはなしをしてた。

チーズも、ハッピネスデーリィ フロマージュの方でお買い上げ。
全部試食させてくださって、それぞれ もぐもぐ おいしいやつを選んで買った。


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